上顎の奥歯部分では、上顎洞との位置関係によって、インプラントを埋入するために必要な骨の高さが不足していることがあります。
今回ご紹介するのは、上顎の骨の高さが不足していたため、ソケットリフト(上顎洞底挙上術)を併用してインプラントを埋入した症例です。
術前・術後のCT画像を比較しながら、どのような治療を行ったのかをご紹介します。
※治療結果には個人差があり、すべての患者様に同様の治療・結果を保証するものではありません。
症例概要
40歳代
女性
主訴:歯が動いてる
治療部位:上顎56番部
診断:インプラント埋入部の骨高不足
治療内容:ソケットリフト+インプラント治療
インプラント本数:2本
治療期間約:8か月
治療費:110万円(税込)
骨造成:ソケットリフト(上顎洞底挙上術)
治療前の状態
患者様は「歯が動いている」を主訴に来院されました。
インプラント治療をご希望されたため、口腔内診査およびCT撮影を行い、インプラントを埋入する部位の骨の状態を確認しました。
CT検査の結果、上顎の奥歯部分では、上顎洞までの骨の高さが十分ではなく、そのままインプラントを埋入するには骨量が不足している状態でした。
一方で、残っている骨の状態などを総合的に判断した結果、今回はサイナスリフトではなく、**インプラントを埋入する部分から上顎洞底を挙上する「ソケットリフト」**を選択しました。
術前CT
治療計画
CT画像をもとに骨の高さや幅、上顎洞の状態などを確認し、ソケットリフトによって上顎洞底を挙上し、骨造成とインプラント埋入を行う治療計画としました。
ソケットリフトは、インプラントを埋入するために形成した部分から上顎洞底を慎重に挙上し、必要に応じて骨補填材を使用して、インプラントを埋入する方法です。
今回は、骨の状態や必要となる骨造成の範囲などを考慮し、ソケットリフトが適していると判断しました。
治療方法、治療期間、費用、考えられるリスクなどをご説明し、ご理解・ご同意いただいたうえで治療を行いました。
ソケットリフトを併用したインプラント手術
インプラントを埋入する位置からアプローチし、上顎洞粘膜を損傷しないよう注意しながら上顎洞底を挙上しました。
必要な骨造成を行ったうえで、治療計画に基づいた位置にインプラントを埋入しました。
ソケットリフトは、すべての骨不足症例に適応できるわけではありません。残っている骨の高さや幅、上顎洞の状態などによって治療方法を選択します。
治療後のCT
術前・術後の比較
ソケットリフトのリスク・副作用
ソケットリフトおよびインプラント治療では、術後に痛み・腫れ・出血などが生じることがあります。また、感染、上顎洞粘膜の損傷、上顎洞炎などが生じる可能性があります。骨造成を行っても十分な骨が形成されない場合や、インプラントと骨が十分に結合しない場合には、追加の処置やインプラントの除去が必要となることがあります。治療結果や治癒期間には個人差があります。
ソケットリフトとサイナスリフトの違い
ソケットリフトとサイナスリフトは、どちらも上顎の奥歯部分で骨の高さが不足している場合に検討される骨造成方法です。
ソケットリフトは、インプラントを埋入するために形成した部分から上顎洞底を挙上します。一方、サイナスリフトは上顎洞の側方からアプローチして上顎洞粘膜を挙上し、骨造成を行います。
どちらの方法が適しているかは、残っている骨の量や上顎洞の形態、必要な骨造成量、インプラントを埋入する部位などによって異なります。
当院ではCT検査などをもとに状態を確認し、それぞれの患者様に適した治療方法を検討します。
骨が少ないと言われてもインプラント治療を検討できる場合があります
インプラントは顎の骨に埋入して固定するため、一定の骨量が必要です。
そのため「骨が少ないのでインプラントは難しい」と言われることがあります。
しかし、骨が不足している場所や程度によっては、今回ご紹介したソケットリフトやサイナスリフト、GBR(骨誘導再生法)などの骨造成を併用することで、インプラント治療を検討できる場合があります。
まずはCTなどによって骨の状態を詳しく確認することが大切です。
インプラント治療について詳しく知りたい方へ
インプラント治療では、患者様によって骨の状態や治療方法、治療期間、費用などが異なります。
もみじ歯科では、インプラント治療の流れや費用、骨が少ない場合の治療方法などについて詳しくご紹介しています。
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まずは現在のお悩みやご希望をお聞きし、インプラント治療について分かりやすくご説明します。
実際にインプラント治療が可能かどうかを判断するためには、診察やCT撮影などの検査が必要となる場合があります。